屋久島が世界自然遺産になった理由
後半はトレッキングの写真が中心なので、最初だけ簡単に中学受験的なことに触れてみます。まず世界遺産リストに登録されるためには世界遺産および世界自然遺産の10の登録基準のいずれかに該当している必要があります。屋久島はこのうち以下の2つに該当すると認められたことから世界遺産リストに登録され、世界自然遺産となりました。
<屋久島が該当する登録基準>
①優れた自然景観
「洋上アルプス」と表現され島でありながら標高2000m弱の九州地方の最高峰である宮之浦岳(1936m)などの山岳があり,屋久杉などを含む原生的な天然林が存在する。
②世界的に珍しい生態系
世界地図で緯度30度をみると多くが年間を通じて晴天が続き,砂漠が生じやすい「亜熱帯高圧帯」と呼ばれています。一方、そんな中で屋久島は,「ひと月に35日雨が降る」と言われるほど降水量が多いことで知られています。
(画像引用:地理おた部 https://keppentyan.livedoor.blog/)
同じ緯度の都市と気候が違う屋久島
北緯30度付近は「亜熱帯高圧帯」と呼ばれ,年間を通じて晴天が続き砂漠が生じやすい気候となっています。上記の画像を見て戴くと、北緯30度付近の都市の多くがどれも晴天が多い乾燥地帯にもかかわらず、屋久島は多雨・高湿度の環境により暖温帯となっています。
雨が沢山降る=樹木が育つ環境なので屋久島では天然林が生育が旺盛です。(同様に尾鷲も古くから豊富な雨に恵まれスギ・ヒノキの全国的な産地として有名です。)
同じ北緯30度の都市のなかで屋久島の特徴が全然違うし、しかも、世界自然遺産だわ、ってこれって問題作成者だったら、同緯度の他国の都市との問題って出しやすいよなぁなんて思っちゃいます。だって、日頃から「なんだろう」と興味をもって勉強に取り組んでいる子とそうでない子の差がはっきり出てしまうので、子どもに「なんでだとおもう?」と尋ねて、一緒に考えるのはロジカルシンキングや算数においてとても効果があると思います。
小4,5年のママさんは地理をやるときに一緒にAtlasなどの世界地図で一緒に調べてみようかとお子さんをリードしてあげると少しづつですが慣れてくる感じでしたので是非根気強くやってみてください
なんで屋久島は他の同緯度の都市と違い雨が大量に降るの?
雨が降るために必要なのは水蒸気+上昇気流、屋久島の周りの海流は南から流れてくる暖かい黒潮なので、暖かい海から大量の水蒸気が発生しています。そこに九州地方最高峰の宮之浦岳の斜面に沿って上昇気流となって大量の雨を降らせ、多くの屋久杉や多くの生物を育む環境ができ、それが世界自然遺産登録へと繋がっています。
出発前の縄文杉トレッキングの装備(子供用)
持参するには場所を取るが絶対必要なもの
子ども用のトレッキングシューズです。子どもが主役の世界自然遺産の旅なのでここはお金をかけていい所だと思ってます。トレッキングシューズに関しては足首を固定する高さのあるものでないとNGです。結構、写真の様なゴツゴツした岩場を歩くので足首が固定されていないトレッキングシューズは捻挫の可能性があります。
とにかく雨の可能性が高い場所なので雨で10時間歩く仕様の装備を整えました。大人は屋久島でトレッキングシューズを借りてもいいのですが、子どもが雨のなか10時間歩く靴が履きなれてないレンタルのトレッキングシューズは途中で靴擦れになる可能性が高いので、専門店でかなりしっかりしたものを試し履きさせてもらったうえで購入しました。
くるぶしまで隠れるハイカットのトレッキングシューズであればこんな不整地でも捻挫しにくいので安心です
雨対策
あと、レインコートは必ず上下のジャケットとパンツでわかれているものを準備しないとかなり大変だと思います。なんでって?とにかく雨がすごいから100均なんかの雨合羽では対応できないです。
だってここは日本で一番降雨量が多い場所です。ちなみに友人は宮之浦岳登ったときとんでもない量の雹が降ってきて世界自然遺産の洗礼を受けたとの事でした。絶対、帽子も必要です。
縄文杉トレッキングのガイドを頼むべき?
答えはガイドさんを頼むのが必須
これはガイドさんのお願いする1択です!ガイドさんに同行してもらうのともらわないのとでは、世界自然遺産の縄文杉トレッキングの内容の濃さに雲泥の差がでます。もし、ガイドさんにお願いしていなかったら、世界自然遺産の本当の魅力の1/3もわからないまま、ただ縄文杉まで行ってなんかすごかったねと帰ってきてしまっていると感じます。
依頼するなら集団ではなく個別のプライベート貸し切り
よく聞くのはおじちゃん、おばちゃんグループと一緒のガイドさんになってしまったときにおばちゃん達の笑い声で1ガイドさんの声が全く聞こえない(笑)なんてこともあるようです。それが10時間です。
また、プライベートでガイドさん貸し切りだと、もし、子どもに何かあっても大人の男が2人いれば大抵なんとかなると思います。それ以上に話が面白いので10歳の女の子が10時間楽しく縄文杉トレッキングをやり抜きました。プライベート貸し切りだと主役の子どもに合わせてガイドしてくれるので本当にありがたかったです。
帰り道は娘の体力があり余り過ぎて二人で10km走って山を下りましたw
無駄に体力ありすぎww
縄文杉トレッキング
縄文杉トレッキングコースの入り口の荒川登山口までマイカーでの乗り入れが禁止。早朝4~6時に空いているお弁当屋で朝ごはんを買ってバスを待つ
ガイドさんを頼むとお弁当の予約の手配までしてくれます。
間違いなく美味しいですよね。
いくつも吊り橋渡ったり
日が昇ってきました。橋からのぞき込むと石がどんどん大きくなってますね
そこら辺の屋久杉がとにかく大きい
家族で縄文杉まで来れました!人生で一度は訪れた方がよい場所だと思います、こういうの大人になっても忘れないですよね。
(おまけ)帰り道に遭遇した野生のサルとシカ
動画も取れたのですが完全にもののけ姫のシシ神様
帰り道、幸運にも屋久サルと屋久シカの親子に遭遇することができました。これは後ろ姿なのですが、もう一匹こっちに向かって歩いてくるサルがいて無事何事もなくサルは私達の真横を通り過ぎました。
ガイドさん曰く、「襲ってきたらサルの命を絶つ気持ちでサルを殴り続けます」とのことでした。人間と野生の動物が共存するためには、人間がとても恐ろしいものだということを教え込まないといけないからとのこと。綺麗ごとじゃいけないのだなと感じました
子どもが小さいときに家族で世界自然遺産旅行はとてもいい思い出になるので是非いってみてください
1日目の【屋久島】中学受験に必ず出る世界自然遺産に家族旅行で行ってみたの記事はこちら
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