最近、再度ニュースを騒がせている高校無償化についてこれまでの助成額や私立中学受験への影響のトピックと6大学附属高校のなかか4校をピックアップして学費を比較してみました。
高校授業料無償化の概要
高校授業料無償化は、すべての子どもが経済的な理由で進学を諦めることのないようにするための政策とされています。特に、私立高校の授業料負担が軽減されることで、教育格差の是正が期待されています。

高校授業料無償化は、家庭の負担を減らし、より多くの生徒が進学できる環境を整えるための施策です。
この制度により、公立高校の授業料は完全無償化され、私立高校も2024年(令和6年度に)により所得制限が撤廃されました。そのことにより子どもを私立学校に進学させているすべてのご家庭に私立学校授業料48万4,000円まで助成されています。
私立高校進学の世帯の金銭的負担がかなり軽減されますよね。



R3年文科省資料で公立高校の年平均「学校教育費」約31万円、補習塾等は「学校外教育費」約20万円の計51万円が平均でかかっていたとのこと
高校無償化の助成額(時系列)
東京都における高校授業料無償化の助成額等の経緯を以下の表にまとめました。
年度 | 公立高校 | 私立高校(助成額) |
---|---|---|
2010年(平成22年) | 無償化開始 | 年収約590万円未満の世帯に対し、年額約118,800円を支給 |
2017年(平成29年) | 継続 | 年収約760万円未満の世帯に対し、年額約297,000円を支給 |
2020年(令和2年) | 継続 | 年収約910万円未満の世帯に対し、年額約396,000円を支給 |
2024年(令和6年) | 継続 | 所得制限を撤廃し、全世帯に対し、年額最大484,000円を支給 |
- 助成金額は東京都の私立高校の平均授業料相当額を基準に決定
- 授業料以外(入学金・施設費・教材費など)の負担は別途必要です。
このような経緯で公立高校だけではなく、私立高校についても無償化が進みました。
中学受験への影響
高校授業料無償化により、私立高校を志望する家庭が増加が予想さるので当然中学受験にも影響がでてきています。
具体的には今まで金銭面で私立高校よりも公立の中高一貫校の方が学費が安く、なおかつ教育も高校受験勉強が不要の中高一貫校なので、私立高校にも劣らない高い教育内容ということで人気が高かったです。
しかし、今回の私立高校の無償化によって授業料の全てを高校無償化の助成でまかなえる訳ではありませんが、金銭面で相当の軽減が図れることから、私立高校の人気が高まり公立高校との受験動向の差が広がっています。
上記から私立高校の志望者増加が顕著で大阪府では公立高校の定員割れが相次ぎ、一部の学校で統廃合が進めら、また東京都でも多摩地域を中心に私立中学の進学率が上昇しており、公立中学の生徒数減少が課題となっています。



私立高校も無償化で助成されるなら有名大学にそのままいける大学附属中学の方がシンプルにタイパよくない?



完全に難関大学附属中人気が上昇するよねとタワマンのママ友グループで話してます
- 私立高校無償化による中学受験熱のさらなる高まりが予想
- それに伴い有名大学附属中は競争激化
- 一方、私立高校の人気により公立高校の定員割れ
6大学附属高校の年間授業料比較
中学受験で人気の6大学附属中のなかから附属の高校、慶應義塾高等学校、早稲田実業学校高等部、明治大学付属明治高等学校、立教女学院高等学校をピックアップして年間授業料等(2025年時点)を以下の表にまとめました。
項目 | 慶應義塾高等学校 | 早稲田実業学校高等部 | 明治大学付属明治高校 | 立教女学院高等学校 |
---|---|---|---|---|
入学金 | 340,000円 | 300,000円 | 300,000円 | 250,000円 |
授業料 (年額) | 770,000円 | 612,000円 | 602,400円 | 600,000円 |
教育充実費(年額) | 210,000円 | 36,000円 | 282,000円 | 216,000円 |
施設設備金(年額) | – | 252,000円 | – | – |
その他費用(年額) | 21,000円 | 23,600円 | 27,000円 | 210,400円 |
初年度納入金合計 | 1,341,000円 | 1,223,600円 | 1,221,400円 | 1,486,800円 |
(※詳細について各校の公式サイトで最新情報をご確認ください。あと、金額の間違い等ありましたらご指摘いただければ助かります。)
やはり、6大学附属校は年間の学費が高いですよね。特に立教女子(高1のICT費としてPC代等10万円含む)と慶応が抜きにでて高い。また、私立高校の無償化で48万4,000円が助成されることで上記の慶応以外の学校の授業料の80%が無償化されるので、6大学附属中・高に入学したご家庭は本当に助かっている状況です。



仮に息子がいて早稲田高校に通っている親だとしたらパパはこの無償化でどんなアクションをすると思う?



子どもが政治経済学部に行けるようにがっつり個別塾に通わせるかもしれない、しかも複数科目で(笑



有力な個別塾、家庭教師界隈の売上がかなりのびますね



ATM役としてはどんな形であっても無償化はとにかく助かります、、涙
まとめ
- 高校授業料無償化で公立高校は完全無償、私立高校も所得制限なしで最大484,000円助成
- 有名大学附属中・高校の人気が高まり、競争が激化
- 公立高校の定員割れが進み、一部では統廃合の動きも
- 個別塾や家庭教師の需要が急増し、教育業界の市場拡大が予想される
高校授業料無償化の影響で、私立高校進学へのハードルが下がり、中学受験市場がますます活性化しています。
特に有名大学附属中・高校の人気が高まり、公立高校との受験動向に変化が見られます。さらに、無償化によって浮いた教育費を塾や家庭教師に回す家庭も増加し、個別指導市場が拡大していくと予想されます。



大学附属中の受験を考えているなら更に激化が予想されます。早めの準備がポイント。個別指導塾や家庭教師を活用し最適な学習環境を準備したいですね
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